7月に製作したエンジェルスハープEH250を紹介します
今回の材種は、アルダー+メイプル+スプルースの3種で、いずれも薄い色の木を
組み合わせました。
外周バインディングは、ホワイトパール+メキシコ貝セル。
ポジションマークは、天然メキシコ貝とクリスタルビーズのコンビネーション。
を用いています。
また、画像では解りにくいかもしれませんが、桜の花弁をモチーフにしたレリーフ
を施してあります。
なるべく木の自然の色を生かした外観をという、クライアントのご希望に沿うよう
にと、天然ワックスの蜜蝋で外装を仕上げました。
90%ほどの艶消し感と、なめらかな肌ざわりの蜜蝋ワックスはほのかなラベンダー
の香りがします。
よく楽器の音色・響きは塗装に影響される、とか ニスにより美しい音色が作られる
と言われますが、私くしは違った考え方をしています。
弦の振動が木材に伝わり、いろいろな物理的条件を経て倍音が構成されて音色となります。
その中で、音色が決定されるの最大要素は木材にあると考えます。従って、保護と美観の
を目的とした塗装は、極力木材に影響を与えないよう、薄膜塗装のほうが良いと考えます。
蜜蝋は、蜂の巣から抽出した成分で作られた天然樹脂のワックスです。殆ど塗幕を形成しないにもかかわ
らず、撥水力は強く、汚れも付きにくいものです。
音色を言葉で表現するのは非常に難しく抽象的になります。是非一度、コンサートや展示会
等のイベントで直接お聞きいただければ幸いです。